日本語教師という職業が、認識されるきっかけとなった1つは、凪子先生という先生が書かれた「日本人の知らない日本語」というコミックエッセイではないでしょうか。
日本人の知らない日本語 なるほど〜×爆笑!の日本語“再発見”コミックエッセイ [ 蛇蔵&海野凪子 ] 価格:1,045円 |
現役の日本語教師の先生(おそらく)が出された本だけあって、かなりリアルに日本語学校の様子や学習者あるあるが描かれています。
「あるある」と思う部分と、「え?私はそんなこと1回も経験したことないけど。。。」と思う部分と両方ありますが、日本語教師という職業をイメージしやすいのではないでしょうか。
ただ、ドラマ化もされましたが、ドラマはやや「ありえない」と思う内容になっていました😅
学生からの思いもよらない質問
コミックの中では、もう学校へ来る必要がないような超上級者の学生や、欧米の忍者愛が強すぎる学生などが描かれています。その学生が出した質問の、「すっぱ抜く」の「すっぱ」は何ですかという質問。同じ質問をされたことはありませんが、「何って言われても。。。」と思う質問はよくあります。
例えば、
学「○○子と名前に子がつく名前は女性の名前ですか?」
私「そうですね。一般的に女性の名前です。」
学「どうして子がつくと女性の名前になるんですか?」
私「・・・・・。なんででしょうねぇぇぇぇぇ。」
学「小野妹子は男性の名前なんですよね。」
私「ねぇ・・・・・。」
カタカタカタ・・・
私「もともと上流社会の人たちに使われていたようですが、明治時代から上品なイメー ジがあるので、憧れの意味もあって一般の女性に使うようになったそうです。」
学「なるほど!!」
あー、学生が目を輝かせて納得した。よかった、よかった。と思うのも束の間。
学「じゃあ、どうして一般の男性もに使うようにならなかったんですか?」
うーん、うーん。。。私は社会言語学者じゃないんだけどなぁと思いつつ、こういう時の裏技(?)。
私「日本人の名前って流行があるんですよー。最近は、読み方が難しい名前が流行っていて、小学校の先生とかは困るようですよー。」
学「へー!どんな名前ですか?」
そして、明治安田生命の人気命名ランキングとか、ネットで調べたキラキラネームに話題を変える私。
トラブルは本当に多い
日本語学校で働いていると本当にトラブルが多いです。くすっと笑える可愛いトラブルもありますが、洒落にならないトラブルも。授業ができない、授業をほっぽり出してということはありませんが、想像の斜め上を行く学生の行動に毎日飽きることはありません。
ある日、遅刻魔の学生がその日も遅刻。でも、なぜか晴れやかな顔。
一応、遅刻の理由を尋ねると・・・
「人助けをしていました!!」
ん?言い訳にしては作り込んでいるな(←失礼)と思って半信半疑で詳細を聞くと、
「道で体の調子が悪くて座っているおじいさんがいたので、一緒に家まで行きました。」
これには学生も私も、「おおー!!!」と拍手喝采👏👏👏
そうか、そうかーと納得しかけますが、よーく時計を見て考えると、学生の遅刻は1時間半の遅刻。おじいさんの家まで歩いた時間などを考慮しても学生が出発した時点で遅刻確定。それを指摘すると、
「バレたか。ハハ😆」
まとめ
毎日このような質問があったり、できごとが起きたりするわけではありませんが、思いもよらないことが多々あります。楽しいこと、面白いこともいっぱいですが、悲しいこと、辛いことも。いずれにせよ、日本のコミュニティーでは体験できないことが体験できるというのはこの仕事の魅力かもしれません。