先日、またまた台南へ遊びに行ってきたんですが、おもしろい博物館に出会ったのでご紹介。「国立台湾史前文化博物館」と言います。
工場を作ろうと思ったら
この博物館のちょっとおもしろいなと思った最初のポイントが、日本(というか熊本)でも話題のTSMC(台湾積体電路製造)が台南に工場(というかもはや小さい村)を作ろうと台南の郊外に目をつけました。
じゃあ、このへんに作ろうかと地面を掘ると・・・
出てしまった!!
のだそうです。台湾の考古学事情はよく分かりませんが、学者が資料やデータから狙いを定めて発掘というより、この偶然見つけちゃったパターンが多い気がします🤣🤣
でも、もともと村を作ろうと思っていたし、子どもの教育にもいいし(村の中には小学校まであるし)、じゃあ博物館にってことでできたそうです。
建物と見学動線
次にこの博物館、いいなと思ったのが建物と見学動線です。建物の外観はこんな感じ。
うん。博物館っぽい落ち着いたデザインです。これだけなら特になんとも思わなかったと思いますが、中に入ってみると・・・
中の外壁は黄色!!でも、嫌な感じの色ではなく、この入ってみないとわからないデザインがいいなと思いました。
建物全体図。真ん中が長いエスカレーターになっていて、入場したら一気に最上階まで上がり、上からゆったりとした階段やスロープを降りながら見学する動線になっています。
美術館も博物館も、入場した瞬間が一番頭も冴えていて、好奇心も高いと思います。1階からみて、どんどん上に上がるスタイルの場合、「あれ?まだあるの??」という気分になりがち🤣
上からの場合、「今2階だから半分ぐらいみたな」とか分かるし、休憩も挟みやすいですね。
台湾独自の展示
日本で見たことがなかったから、一番新鮮だったのがこの展示。上から「明清漢人文化」「蔦松文化」「大湖文化」と3層に分かれた展示がありました。
これまた、台湾考古学の知識ゼロなので勝手な解釈になりますが、台湾は中国大陸から移住した「漢人」とそれより前から住んでいた「原住民」、武力で統治をしたヨーロッパや日本のような「外国人」が共存というべきか混在してきた島。
日本では1つの時代1種類の生活様式が展示されるのが一般的だと思いますが、台湾の展示はこんな風に原住民でもそれぞれの生活様式が違ったんだなーと思いました。
そういう展示だと勝手に思っただけですが🤣
台湾の土壌分布図もありました。これを見て何が分かるわけじゃありませんが🤣東西で土壌の質が違うというのも文化が分かれたポイントになるのかなぁなんて。
まとめ
平日だったこともあるかもしれませんが、館内は人が非常に少なくて見学しやすかったです。考古学系の博物館って化石や恐竜になりがちですが、ここで発掘された人の生活に迫っている展示だったのもおすすめポイント。