台湾へ移住して日本語教師

2018年から台湾で日本語教師をしています。

台湾で日本語教師をする⑧

日本語教師の仕事を台湾で探す〜移住〜生活費(主に食費🤣)や休日のことをかいてきたので、今回は教材事情について書いてみたいと思います。

前回の記事はこちらから→台湾で日本語教師をする⑦ - 台湾へ移住して日本語教師

 

台湾で使用される初級教材

いきなりですが、私がちょっと面食らったのが台湾の初級教材事情でした。

海外は、特に欧米圏は日本国内で一般的に使用されるような「みんなの日本語」や「大地」のような総合日本語テキストではなく、英語で書かれている「Japanese for~」シリーズを使っていることが多いです。

 

が、アジア圏は「みんなの日本語」を使うところが多いイメージだったのと、台湾は日本語教育がかなり浸透しているところなので、日本国内と使用するテキストにそこまでの差はないかなぁと思っていました。

 

実際は、各学校オリジナルテキストやら教材やらを作って使っているケースがけっこうあります。

困るのは、「みん日はここまで教える」というような範囲が現地のテキストとちがっていることがあります😅💦

例えば、「〜なら」を教える時に、「話題」しか教えなかったり、逆に「みん日でそんなこと教えない」というような範囲が現地のテキストに載っていたり。

 

台湾で使用される中級テキスト

中級は反対に、日本国内で使用されているようなテキストがそのまま中国語に翻訳されて、なんなら日本より安い値段で買えたりします。

特にJLPT系のテキストは日本とほぼ同じものが揃うし、各学校もおそらくそれを使って対策授業などをしていると思います。

 

たまに例文や問題が改訂の関係で違うので、そこだけ要注意です😂

中級やJLPTの授業は、日本の授業とそれほど変わらない雰囲気で授業が行えるんじゃないかなぁと思います。

日本国内でも「中級の壁」って問題になると思いますが、台湾も特に若い学習者はそのショックが大きいようで、やや問題あり。ですが、ブリッジ教材を導入している学校はあまり多くないんじゃないかなぁと思います。

 

台湾で使用される上級テキスト

上級までいくと、それほどテキストらしいテキストは要らないかなぁと思いますし、やっぱり上級でテキストを使って授業をするところはそんなに多くないんじゃないかなぁと思います。

 

台湾の上級者は「なんで学校へ来たの??」と思うぐらいハイレベルな学生も多いので、正直、上級を担当すると結構クラスの雰囲気に左右されてしまう部分があります。

日本から外国人向けの読解練習になるような教材を持って来ておいてもいいかなぁと思います。

 

私が時々使うのが、こちら!マンガで学ぶ日本語表現と日本文化

 

 

日本の一般家庭に、4月からアメリカから来た留学生が居候しながら、いろんな文化の壁にぶちあたっていくというお話です。

 

言いたいことは伝わるけど、ちょっと失礼な表現に聞こえるとか、

一人称の使い分けとか、

忌み言葉や婉曲表現など、

 

わりと日本語学習者が間違えやすいポイントを押さえて漫画にしているなぁと思います。

 

漫画の中で、留学生の男の人がどんなミスをしたのかは、けっこう分かりやすく書いてあります。なのでミスを見つけるのはおそらく上級じゃなくてもできると思います。

 

そこからさらに、「じゃあ、どう言えばいいと思う?」「台湾でこの表現をしたら失礼?」のように文化比較をしつつ、日本語は文法よりも発音よりも、もしかしたら敬語よりも「表現を選ぶことが一番難しい」ということを伝えるようにしています。

 

一番困るのは・・・

海外で日本語を教える場合、一番テキストも少なくて困るのが、「会話」です。

会話を苦手とする先生も多いと思いますが、ただのおしゃべりをすると「授業を受けて勉強した気がしない」し、

作り込みすぎて、ロールプレイやこちらが設定した会話となると、「決まったこと、何回も言ったことあることしか話さない」です。

 

会話がうまくできないという学生の「苦手」という思い込みも根強いです。

 

海外の場合は、教師自身もその国の言語の学習者であるケースが多いので、その立場を利用して、「この前中国語で〜って言いたかったのにわからなかった」という体験から入っていくのがいいかなと思います。

一通り、教師の悩み相談が終わると、学生から「日本語ではなんて言えばいいの?」という質問が飛んできます。

 

各学校でモデル会話を作ったり、テキストを作ったりというパターンが多いと思いますし、日本国内でもいいテキストって少ないですが、海外では会話担当になることが多いので、何かしらの対策をしておいたほうがいいかなぁと思います。

 

日本語の森の先生がテキスト作られたようです。

 

 

まとめ

日本語教師の仕事をしていると、テキストってけっこうな量になると思います。もちろん、全部海外へ持っていく!というのもいいと思いますが、重いし、お金もかかるので最初は厳選して持ってくるのがいいかなと思います。

私はTRYのN3〜N1、みん日、できる日本語(初中級)、総まとめ辺りを持って来ていて、みん日はほぼ使っていません😅💦