先日の授業で学生から「明治神宮で限定のお守りを買った」と聞きました。
明治神宮が「数量限定」とか「期間限定」とか、ちょっと俗っぽいことするなと思ったら…というお話です。
台湾ヒノキの鳥居
「明治神宮が建てられた時、鳥居はすべて当時日本に統治されていた台湾から調達された」というのを意外と台湾の人は知っています。
昨日は終戦の日でしたが、中国にいるときは「今日は日本に勝った日だからうれしいです。」というのを笑顔で言ってくる学生もいましたが、台湾へ来てから今のところそういうことはありません。
が、何度か「日本は台湾の木をとって明治神宮を造った」というようなことを言われたことはあります。
悔しそうに言う人もいますし、ちょっと誇らしそうに言う人もいます。
いつも、どんな反応をすればいいんだろうと思います。
過去のことは事実かもしれないけれど、謝ればいい?申し訳なさそうにすればいい?おかげですばらしい神社ができたと感謝すればいい?
たぶん、どれも違うし、「こういう反応をしてほしいんだ!」というのも相手にないような気がします。
少なくとも私は8月6日に身近なアメリカの人に「今日は原爆が落ちた日だね。」とは言いません。どんな反応をされても「そうじゃない」って思いそうだから。
でも、明治神宮には日本時代に日本が台湾からとってきた木がふんだんに使われていることを日本人はしっかり知るべきだとは思います。
おわかちのお守り
冒頭の「限定のお守り」ですが、その台湾ヒノキで作られた鳥居がもう老朽化が進んだということで世代交代することになったそうで、古い鳥居でお守りが作られておわかちされたものだそうです。
書いてある通り、とっくに終了しています。
「限定」って聞いて、なんかとコラボでもしたのかと思ってしまいました。
「台湾へ帰ってきた」と運良く手に入れられた学生は言っていましたが、他にも台湾の人が手に入れて同じようなことを思ったかもしれません。
大事にしてもらえるといいなぁと思いますし、間違っても高額で転売なんてことが起きないことを祈ります。
私は知らなかったので手に入れることができませんでしたが、知っていたらおわかちをいただきたかったなぁと思います。
新しい鳥居はどうやら国産のスギが使われたようです。