台湾へ移住して日本語教師

2018年から台湾で日本語教師をしています。

日本語教師になりたての先生が揃えるもの

地域、教育機関によっても変わると思いますが、日本語教師になりたての人が何を揃えればいいのか、私が今までの経験で「これはいる」「これはいらない」と思うものを紹介したいと思います。

教師になりたての先生が揃えるもの

まずは「これはいる」から。当たり前ですが、「教科書」🤣

 

専門書になるので、けっこう高いです😭 新人の先生は、初級を担当することがほとんどだと思います。いろいろなテキストが出ていますが、複数の教育機関で教えると2種類~3種類初級の教科書を買わなければならないと思います。

 

中古品なども出回っていると思いますが・・・初級だけは新品を買ってください!!

いろいろな意味合いがあるんですが・・・まずは教科書は改訂されるという点。自分の教科書と学生の教科書の版がずれていてパニック!とならないため。

 

もう1つは、特別だから。やはり、初級の1番最初に自腹を切って買ったテキストって特別だと思います。私は大学の時に生協で買いましたが、その教科書は数年前にかなりの大改訂がありました。でも、大学の時に買った教科書は絶対捨てないと思います。

 

高いテキスト代を捻出する方法

とはいえ、やはり3000円前後で初級1と2を合わせると6000円近い出費は、超安月給の日本語教師には痛手です😢 

 

さっき「自腹」と書きましたが、実は私が「お金」で教科書を買ったのは大学のときだけです。どういう意味かというと、「アンケートモニター」に登録をし、貯まったポイントをアマゾンギフト券に交換して、アマゾンで購入しているからです。

 

「アンケートモニター」で探すといろいろ出てくると思います。私が登録をしているのはこちら→スキマ時間で楽しくポイントGET|マクロミル

 

最初はなかなか貯まりません。が、2年ぐらい続けていると常時5000円分ぐらいのポイントが貯まっている状態になります。今でも続けていますが、電車の移動の時や、人と待ち合わせしている間にささっとできるのでおすすめです。

 

 

こちらの本、しめて13000円ほどですが、すべてポイントで買いました

 

教科書は重いとか、必要な部分だけをコピーして使っている先生もたまにいらっしゃいますが、いつ学生がどこの質問をしてくるのかわからないし、何より自由に書き込みができるという点でも教科書代だけはケチってはいけないと思います。

 

教科書が長くなっちゃいましたが、もう1つは「腕時計」

これは意外と必須です。なぜなら、教室に時計がないという学習機関、けっこうあるからです。

 

授業中に先生が壁の時計を見ると、間違いなく学生も見ます。1度時間を気にしてしまうと、その後チラチラ時計を見てしまって全く集中できなくなります。

腕時計だって同じじゃないの?と思うかもしれませんが、黒板に字を書く時、プリント類を配る時にさりげなく見ると学生は気づきません。

 

授業の後、学生から「先生の授業は時間があっという間に過ぎます」と言われれば、こちらの勝利です✨✨

 

これはいらないと思うもの

つづいていらないと思うものですが、2点。

まずは、手作りの「○」と「✖️」の札。こんなイメージのやつです↓↓     

       解答札イラスト/無料イラストなら「イラストAC」

結構、実習とかで手作り教材を作ったりすることもあると思うので、新人の先生がこれを持っているのを非常によく見かけます。

 

が、これを手に持って、絵カードをもう一つの手で持って・・・って実は結構やりにくい😅💦 教室に黒板以外なにもないという環境でも、黒板に「○」「×」を大きく書いて練習すれば済むことです。これを作る時間で教案の直し、ブラッシュアップができます。

 

もう1つは「教師の手引き」

 

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けしからんのは、本体のテキストよりちょっと高いこと。新人の先生は、導入やらドリルやらが思いつかない、授業をうまく組み立てられないなどでこれをコピーする先生がいらっしゃいますが、絶対、絶対にやめたほうがいいと思います。

 

最初に何かを見て教案を作るクセがついてしまうと、中級、上級になったら、やたらと難しい例文が載っている文法書とか、ネットに載っている妙な例文を拾ってしまいます。

 

「でも、思いつかないし、授業の準備が間に合わないんだよ💢」という方、例文なら「コーパス」を使った方がいいと思います。

 

「日本語 コーパス」で探すと例文集?例文のページ?のようなものが出てきます。

もちろん、そのまま使うと難しいですが、だーっと例文が出てくるのでちょっと語彙を変えたり、ぼーっと眺めていると例文が浮かんだりします。

 

まとめ

まだまだあると思うので、また思いついたら書いてみたいと思います。日本語教師はとにかく待遇面で恵まれていないので🤣、少しでも無駄な出費をしないように参考にしていただければと思います。

日本語教育能力検定試験学習7回目

日本語教育能力検定試験学習の7回目です。

6回目はこちらから→日本語教育能力検定試験学習6回目 - 台湾へ移住して日本語教師

 

今回はいよいよ区分5です。

いよいよって言われても(???)ですね。区分5は「言語一般」です。

日本語教育能力検定試験の中で、1番学習、日本語観察によって得点が伸びる範囲ではないでしょうか。

今回もこの問題集を解いた結果のお話です。

 

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日本語の幅広い知識が求められる

今回は大問2問しかやっていませんが、今のところ正解率は68.4%です。

3問ほどかなり悩んだ問題がありました。

 

1つ目は「カタカナ語特有の音節」が他と異なるものを選べという問題。

バックコーラス プロデューサー ティラミス モーツァルト ボストンバッグ

 

→ まず、真ん中3つはすべて同じ。「デュ」「ティ」「ツァ」のような特殊音ですね。ここまでは簡単。困ったのが残った「バックコーラス」と「ボストンバッグ」。

どこにも特有と考えられる音節がない・・・。考えても分からなかったので、バックコーラスを選択しましたが、正解は「ボストンバッグ」

 

なんで〜??と思って解説を読んでみると、「有声音の前の促音は外来語特有」。年配の方が「ベッド」を「ベット」、「バッグ」を「バック」というのはそのため。

あー、確かに。。。まだ「バック」っていう人いるかなぁ・・・

 

2つ目は「前項と後項の関係」が他と異なるものを選べという問題。

藍染 手作り そりすべり 雪遊び 川遊び

 

これは藍染と川遊びでかなり迷いました。他の3つは「手段、道具ので」なので同じ。「手で作る」「そりで滑る」「雪で遊ぶ」ですが、「川遊び」は「川で遊ぶ」なので場所を表す「で」のはず。でも、「藍染」は「藍に染める」だよなぁ・・・と考えた結果、じゃあ「に」になる「藍染」かなと選択。

 

間違っていました😢

 

解説を読むと、考えた方は合っていたのですが、「藍で染める」だから「藍染」は「手段、道具(材料)」の「で」なんだそうです。

藍って色じゃないの?材料だったの??っていうか、藍って何???とハテナがいっぱい🤣🤣🤣

 

3つ目は「複合語の意味」が他と異なるものを選べという問題。

跡取り 相撲取り 借金取り 婿取り 名取り

 

またまた悩みました。「跡取り」「相撲取り」「借金取り」は同じもの。すべて「を」格ですね。「跡を取る」「相撲を取る」「借金を取る」。そして、すべて「人を表す名刺」です。

 

問題は「名取り」って何???です。婿取りがおそらく正解だと思うけれど、「名取り」という名詞を聞いたことがありません。人名?🤣

 

結局「婿取り」を選んで正解となりました。

 

このように、ただ文法や複合語、語種、発音のルールだけ勉強しても、自分が知らない間に勘違いしている語彙が出てくるので非常にやっかいです。

 

問題をこなす

この分野の攻略法はただ1つ。とにかく問題を解いて解いて解きまくることです。私のように一般知識不足で間違える場合もありますが🤣、パッと問題を見た時に、「あ、これは「う」の長音化の問題だ」「あ、これは格の問題だ」と何の問題か分かるようになるまで解くこと。

 

ほとんどの問題集、テキストに解説が付いているので、解説をしっかり読んで問題になれることが大切です。

 

この分野の問題がすっすとできるようになると、実際の授業でも役に立ちます。学生は「氷」のひらがなは「こおり」なのに、なぜ「北海道」のひらがなは「ほっかいどう」なのかと疑問に思うからです。

発音上、「北海道」の「どう」は「どお」に聞こえるので、よくこんな質問が出ます。ちなみに、「ど」の発音に引きずられるから「う」が「お」のような発音になります。

 

まとめ

日本語教育能力検定試験の勉強は7月、8月が勝負です。受験生と同じですね。この夏に問題集を何度もやったり、苦手分野を潰しておくことが大事だと思います。

まだブログには書いていませんが、問題にたくさん挑戦しつつ、聴解対策もお忘れ無く!!

 

文法の説明

日本語の先生になって、大事だなぁと思うことはたくさんあります。が、私が1番大事だと考えていることを書いてみたいと思います。

 

日本語の先生はこれが大事なんじゃないかと思う3つのこと

①自分で考えたり調べたりする力

日本語の先生(特に国内)は掛け持ちをしている非常勤講師の先生が多いです。新人の先生や分からなくて困っている先生のフォローまで頭も手も回りません

 

「未経験なのに誰にも教えてもらったり助けてもらえない」のが当たり前なので、まずは自分で考えたり調べたりする必要があります。それでもどうしても分からない時のみ助けてもらえそうな瞬間と人を自分で探します🤣

 

②学生との距離感

学生はいろいろな国から来るので、当然「その国の先生と学生の距離」という文化を持ち込みます。ある国は先生と話すと異常に緊張する、ある国は友達のようなフレンドリーさ、ある国はとりあえず反抗する😅

 

当然、付き合いやすさ、付き合いにくさが生まれるわけですが、できる限りどの国の学生とも同じような距離を最初は保った方がいいと思います。

 

私は卒業式の日に、ある国の学生から「私もみんなみたいに先生と親しくおしゃべりしてみたかったんです・・・」と半泣きで言われたことがあります。正直、いつもまっさきに挨拶もせずに帰る学生だったので、寝耳に水もいいところでした。。。ごめん。

 

③文法の説明

これが今日のメインのお話なんです😅

 

文法の説明

私は高校生ぐらいから英語の文法が大嫌いでした。

 

先生は「前置詞」とか「〜構文」とかとにかく文法の用語をたくさん出しているだけの印象で、問題をやって分からない時に質問すると、「ここは〜構文だよね?だから、〜だよ。」みたいなことをおっしゃる。

 

私はその構文とやらには何でそんな名前が付いているかも、英語の文法をどうして構文に分けて説明しているのかも、それが今まで習った会話で使う文法とどう違うのかも一切理解できませんでした。

 

なので、自分が授業をするときは、極力文法の用語を出さないように気をつけています。特に、

「意志動詞・無意志動詞」「取り立て」「状態」「強調」「硬い表現」辺りは学習者側から出るまではこちらから言いません。

 

日本語でも、中級の勉強を始めると、時々こんな質問をする学生がいます。

「初級で勉強した文法と今日のこの文法は大体同じですよね?覚えないといけないんですか?」と。

 

まさに英語で私が思ったことと同じことをこの学生は思っている!!と考えて、例を出すようにします。

 

「日本のアニメを見ました。おもしろかったです。だから、日本語を勉強しています。」これでもあなたの言いたいことは日本人に伝わる。でも、これを

「日本のアニメをきっかけに、日本語の勉強を始めたんですよ。」に変えたら、日本人はあなたともっと会話を続けるでしょう。

 

今は台湾に住んでいるので、自分で中国語を話して学生に実感させることもあります。

「あなたは今私が話した中国語を聞いて、私ともっと中国語で話そうと思いますか?」

 

これで大体の学生は納得してくれます。

 

学生によってはガチガチの文法説明をしたほうが喜ぶ、文法オタクもいるので、そういう学生には辞書に書いてあるような語彙をふんだんに使いますが🤣

ちなみに、文法書は1冊持っていたほうがいいと思います。いろいろあるので、本屋さんでお好みのものを探すといいと思います。私はこちらを使っています。

 

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ほとんどの学生は先生の文法知識量になんて興味がないということを知っておきましょう。

 

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日本語教育能力検定試験学習6回目

6回目となりました。日本語教育能力検定試験学習です。

5回目はこちらから→日本語教育能力検定試験学習5回目 - 台湾へ移住して日本語教師

 

区分4の残りの問題のうち5問をやってみました。

 

問題文に要注意!!

前回の反省を活かして、今回は慎重に、慎重に問題文に目を通していきました。すると、やっぱり「正しいもの」を選ぶタイプの問題と、「違っている、異なっているもの」を選ぶタイプの問題がありました。

 

問題文に下線や太線が引いてあることもありますが、時々本当にサラッとかいてあるので、要注意です!!(引っかかる人の方が少ないと思いますが・・・💦💦)

 

また、ナチュラルメソッドとナチュラルアプローチのように違いが分かりにくい用語もあります。実際にこの2つの違いに関する問題が出たことがあるので、問題文の読み間違いはもちろんですが、用語集や教科書、問題集の解説などで違いをしっかりとチェックしておきましょう。

 

用語集やテキストは、正規料金で買うとこのお値段

 

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ですが、新品じゃなくてもいい、誰かの使用感があったり、アンダーラインや書き込みがあってもいいという人は中古で探すのもいいかと思います。

 

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区分4を解いてみて

区分4はこれまでの区分とやや異なり、知識重視になっているかと思います。実際に教壇に立ったことがなくても、テキストなどで学習したり、違いをしっかりおさえておけば得点が期待できる区分だと思います。

 

この区分の問題で、学習者の誤用を見分ける問題があります。実際に学習者が間違えやすい発音や文法の特徴が出題されます。

もちろん教壇経験がある先生の方が有利だと思いますが、逆に日本語教師を目指している人はここの学習に力を入れておくと、先生デビューを果たした際に「あ!検定試験の勉強の時に出てきた!!」と○○ゼミの漫画並みの発見と喜びがあります。

 

学習者が間違えやすいポイントを知っていると、テストを作る時(引っ掛け問題を作りやすい)、学生が言ったことが一瞬聞き取れなかった時に非常に役立ちます。

 

まとめ

まだ区分4の問題を全部解き終わっていませんが、大問9問を終えたところで43問中30問正解。正答率は69.7%でした。だんだん合格ラインに近づいてきましたが、安全圏ではありません。

落ち着いて問題文を読んだ問題5〜9は正答率が72%だったので、やはり落ち着きは必須ですね。

 

教師なりたて

日本語教師になるために、大学で日本語教育を専攻したり、日本語教師養成講座に通ったり、日本語教育能力検定試験を取ったりといろいろな方法がありますが、どの方法でなってもスタートはおそらく同じじゃないかなと思います。

今回は日本語教師になりたてだったときのことを思い出して書いてみようかと思います。

スタート場所

私の日本語教師デビューは、中国の湖南省というところにある湖南師範大学という大学でした。いきなり大学?!と私もびっくりしましたが、当時は中国の日本語教師が不足していたというのもあって大学卒業でもOKでした(今は不可だと思います)。

 

日本語教師ってスタート場所と雇用形態で生活の大変さは違うと思いますが、仕事の大変さはあまり大差ないかなと思います。

 

最初の1年は、本当に教案地獄です😭😭😭

 

教案も教材も何もないのだから当然ですが、1から自分の担当する授業を作っていかなければなりません。授業の数が多ければ多いほど、最初は大変だと思います。

 

研修なし、教育係なし

一般の企業なら、3ヶ月ぐらい研修があって、仕事を教えてくれる先輩や教育係みたいな人がいるのでしょうか?

 

でも、私の場合は先輩の先生が1人だけ。研修はありませんでした。

 

じゃあ、自分が間違っていたり失敗したりしたら、誰も指摘したり教えてくれないのか?というと、学生がバッチリ教えてくれます💦💦

漢字の間違いを指摘された回数は数えきれないほどありますし(今でもあります😅)、助詞をテキストと違うものをうっかり言ってしまったことも。

 

例えば、テキストには「ご飯を食べたいです。」と書いてあるのに、「何が食べたいですか?」と聞いてしまったり。

「を」で教えているのに、先生が「が」で質問をしたので、学生はすぐに気づきます。。。

 

誰かが何かと

日本語教師の資格を得て、晴れて仕事が見つかってもほとんどの学校で研修はないと思います。

 

いきなり授業、いきなり外国人しかいないクラスにぽーんっです。

 

これって結構怖いですよね。もう経験がある先生はさっさと自分のクラスへ行ってしまうし、教室に入ると学生がまっすぐ自分を見てくる。困った時に誰にどう頼ればいいのかわからない。。。

 

でも大丈夫です。

 

誰かが何かと助けてくれます。日本語教師のスタートの大変さは日本語教師をしている人なら分かりますし、学生も新しい先生が緊張していることを知っています。

「あ、この人(先生)本当に困ってるな。一生懸命だな。」と周りの先生や学生が感じれば、必ず助けてもらえます。

 

が、反対に「なんで誰も教えてくれないの?」と思っている間は助けてもらえないかもしれません。基本的に日本語教師は自分で準備、自分で調べて解決が必須の仕事なので、「教えてもらわないとできない」姿勢でいると、「一緒にやっていけない」と思われてしまいます。

 

それは、学習者の国、性別、年齢が変わったらそれに合わせてこちらも変えなければならないからです。経験がある教師でも、毎回のように自分で学習者に合わせる方法を考えて解決しています。

 

まとめ

私も今年の4月から働き方を少し変えたので、この2ヶ月は試行錯誤でした。すでに教えたことがあるテキストでも、新しくPPTを作ったり宿題を作ったり。

永遠に授業準備じゃないかと思われるかもしれませんが、その通りです。でも、学生もこちらも慣れてきて、「いい心地」がお互いわかると、楽しくてたまらなくなります!今はちょうどそんないい心地になり始めているときです。

 

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日本語教育能力検定試験学習5回目

最近、仕事の仕方がまた少し変わったので、バタバタしていてあまり学習時間が取れていませんが、5回目を行いました。5回目は区分4「言語と教育」を4題やりました。

言語と教育の分野

この分野も現場経験のない人にとっては難易度が高いかもしれません。学習者が実際によくする誤用、ミスなどが問題になっていて、「どんな種類の誤用、ミスなのか」を問われる問題です。

これは、教室で教えていると、ある国や地域の人に多い間違いや、ある国や地域の人にとっては簡単なのに、別の国や地域の人にとっては難易度が高くなるということに気づきます。大抵、母語の干渉が原因となるので、同僚の先生や先輩に相談するとアドバイスがもらえます。そうすると、自然に学習者が間違えやすい傾向や誤用の種類がわかるようになります。

 

私のようなうっかり者は注意

学習者の誤用なら大丈夫!と意気揚々と練習問題に取り組みましたが・・・なんと採点してみたら全問不正解😱😱😱

実は問題を解いているときに、「これとこれはどう考えても同じミス・・・」と思いつつ、無理やりこじつけた理由で答えを選びました。なんで全問不正解・・・と思って問題をもう一度よーくよーくよーく見てみたら・・・

 

「例と異なる種類の誤用を選びなさい」

 

と書いてあるではありませんか。私は一生懸命、例と同じ種類を探していました🤣🤣

数時間後に落ち着いて改めて問題を解いた結果、無事に全て正解することができました😮‍💨 現役教師が全問不正解はマジで洒落になりません。。。

 

ほっとしたのも束の間、次の問題は問題1は「正しいもの」問題2は「間違っているもの」を選ぶ問題でしたが、これも問題2で一生懸命「正しいもの」を探してこじつけて選んだ答えだったので不正解。

 

日本語教育能力検定試験の問題をするときは、問題文をしっかりと読みましょう!!

 

まとめ

まだ4問しかできていませんが、今のところ正解数は18問中12問です。次回までに残りの問題を心を落ち着けてやって、区分4について書いてみたいと思います。

 

日本語教師になってよかったこと

日本語教師の仕事って最近認知され始めた仕事なので、よく

 

「どんな仕事ですか?」

「どうやって教えるんですか?」

「大変ですか?」

 

といろいろな質問をされます。どんな仕事でも、どんなことでもいいことと悪いこと両方あると思いますが、今日は日本語教師になってよかったなと思ったことをいくつか書いてみたいと思います。

世界中の情報が集まる

まずはこれが最大のよかった点じゃないかなぁと思います。特に日本国内で教えていると、学生はいろいろな国から日本へやってきます。学校によって多少の違いがありますが、私が今まで教えたことがある学生の国籍は・・・

 

台湾、韓国、香港、中国、モンゴル、インドネシア、フィリピン、タイ、ベトナムラオススリランカ、インド、ネパール、バングラデシュミャンマーアメリカ、ブラジル、カナダ、ペルー、フランス、イタリア、ドイツ、スウェーデン

 

授業を通じて、けっこう知らなかったなーと思うことが多くあるし、日本で得られる情報は氷山の一角でしかなく、メディアを信じてはいけないなと思ったことが多々あります😅

         手をつないだ世界の人々のイラスト | かわいいフリー素材集 ...

 

当たり前だけどハッとしたこと

よく、欧米の人が「中国、韓国、日本って全部同じでしょ?」って思ってたり、区別がよくつかなくてごちゃまぜになっていたりすることがあります。なんで区別がつかないのかなと私たちアジア人は思ってしまいますが、みなさんは欧米の人の区別がつきますか??

 

もちろん、違う国々だということは理解していますが、私は知らず知らずのうちにやっぱり混ざっていました😅💦 そして、ヨーロッパと北米は全然学生のタイプが違うし、雰囲気も違うんだヨーロッパの学生も国によって全然違うと、当たり前だけど驚いたことがあります。EUの国はEUという1つの国ではないので、学生を見ていて、全然違う別の国ではないけど、家族や兄弟みたいだと思いました。

 

知らない間にしていた思い込み、勘違いによく気づくことができるのもこの仕事のいいところだと思います。

 

いろんな意見が聞ける

中級以上のクラスになると、頻繁に学生の発表を聞く機会があります。学生が自国の紹介をしたり、意見を言ったりと様々ですが、これがとても面白いと思います。

 

例えば、ヨーロッパの学生(といっても一部ですが)が発表したクリスマスの過ごし方を聞いて、「あなたの家はカトリック?それともプロテスタント?」と質問したところ、返ってきた答えが

「私は無宗教です。」

これには驚きました。たった今、教会のミサに出る話と家族で過ごす話を聞いたばかり。彼女曰く、「クリスマスは伝統行事という認識。信心はない。」とのことで、これにドイツやイタリアの学生も深く頷いていました。

 

ヨーロッパの歴史や文化と宗教の関係をしっかり知らないのですが、「若者は無宗教が増えている」のだそうです。宗教の話は授業では基本的にしないほうがいいので突っ込んでは聞きませんでしたが、授業以外でゆっくり話してみたいなと思いました。

 

旅行先に困らない

時間と経済的な問題はありますが🤣 、学生たちの国はどこも行ってみたいと思うような情報が得られます。

印象的だったのは、カナダのノバスコシアというところから来た学生が予定の発表時間の2倍以上を使った紹介。

 

カナダも移民の国なので、トロントやオタワはいろんな国の人が住んでいてカナダらしさをあまり感じられないそうですが、ノバスコシアは開拓時代の雰囲気がまだ残っていて観光化もそれほど進んでおらず、自然も素晴らしいとのこと。

 

カナダといえば、トロントかナイアガラの滝、オーロラの見られるイエローナイフだと思っていたし、自分で全ての国を調べることは容易ではないので、学生からもたらされる観光情報は貴重です😆

 

まとめ

日本語教師になってよかったと思ったことと言いつつ、少々ぼんやりした内容になってしまったし、集約すると「いろんな国のことがわかる」ということなんですが🤣🤣🤣

自分が住んでいるほんのわずかな範囲のことしか自分は知らないんだということがよくわかります。教える側なんですが、世界中の先生と知り合っている気分です。