日本人は語学を学ぶ、または教えるとき「会話」に苦手意識を持つのではないでしょうか。私が今まで仕事をしてきた日本の学校も、今の台湾の学校も、どこでも先生方は「会話」を敬遠される方が多いです。
一方、学生は「会話」を学習したがります。特に日本語は世界の言語の中でもコンテクストが高いハイコンテクストの代表。いくら文法を勉強して、語彙を覚えて、聴解力を鍛えても、いざ日本人とコミュニケーションをとろう!とすると、ほとんどの学習者は「あれ?!」となってしまいます。
確かめたことはありませんが、ローコンテクストの言語圏は会話に苦手意識を持つ先生は多くないのではないかと思います。
そんなわけで、「いい会話のテキスト」を探すのも大変💦
今回は私が気になっている、でもまだ使ったことがないテキストや使ったことがあるテキストをざっとご紹介。
中級はまずこれ!
会話をいつ始めるのかも難しいところですが、初級が終わったらすぐスタートがいいんじゃないかと思います。
これは街の本屋さんでも必ず見る本ですね。モデル会話が載っていて、その後にロールプレイをするので、学生のハードルも低く、会話の練習にはぴったりだと思います。
日本語を学ぶ学生は、シャイな学生も非常に多いので、まずは学生が安心することが大事だと思います。
ある程度話せるようになったら
難しいのはある程度話せるようになった学生を対象としたクラスだと思います。日常会話は問題ないけど、会話が続かない。とか、話題を見つけられなくて、話せない。という学生。
私がよく使うのは、漫画がついているタイプのテキスト。
漫画は細かい状況、場面がある程度絵に描かれているし、このテキストは学生がよくするミスや文化的な勘違いが描かれています。先生が真面目にプリントなんか使ってそこを教えると、学生はシュンっとしてしまうことが多いので、漫画で笑いながら「こんなことあるんだ〜🤣 」と読んでいくのがいいと思います。
使ったことがありませんが、こちらもよさそう。
上級者になったら
先生以外の日本人とも友達になれたとか、日本人と結婚している、とかのレベルになると、正直学校で勉強しなくても・・・と思う場合もありますが、通ってくる学生はいます。
ここまで行ったら、やっと「新聞」や「NHK」などを使って教えていくのがいいかなぁと思います。
わりと早い段階で生教材を使われているのを見ますが、「心が折れやすい」と私は思っています。
まとめ
最近、いい会話のテキスト、特に人間関係や文化に触れたものが出てきているので、日本語の先生になったら3ヶ月に1回ぐらいは新しい会話テキストをチェックする癖をつけるというのがおすすめです。また、よさそうなテキストを発見したらご紹介させていただきます。