台湾へ移住して日本語教師

2018年から台湾で日本語教師をしています。

台湾の人の勉強法

世の中にはいろいろな勉強法があると思いますが、今まで「それは効果がない」と思っていた方法が台湾で主流な方法となっていたのでびっくりしました。

 

一般的な語学学習

台湾の人の学習法のご紹介の前に、まずは一般的な学習の流れです。英語を例にまとめてみました。

 

・アルファベットを覚える。

・あいさつや自己紹介など簡単な文型から学習をスタートする

・初級レベルの文法と語彙をマスターすれば、ネイティブと2往復ぐらいの会話が可能

 になる(もっとできるようになる人もいますが)。

・自分の意志を伝えたり、道順などを聞いたりできるようになるが、相手が何を言って

 いるのか分からなくなってショックを受ける。

・ショックにより学習を諦める人と、さらにブラッシュアップをする人に分かれる。

 

最後は個人の想像です🤣

私は小学校で始めた英語の勉強が楽しくて、外国の人と話してみたくて仕方がなかったのですが、英語のイディオムが覚えられなくて諦めた人です。

 

台湾の人の日本語学習

他の言語に関しては分からないので、日本語の学習について側から見ていて気づいたことになります。

 

・ひらがなとカタカナを覚える。

 

これは英語のアルファベットと同じ。ですが、教える前から台湾の人が知っているひらがながあります。

それは・・・

 

「の」

 

台湾の街を歩くと、けっこう頻繁に日本語を見かけると思います。その中でも一番多く見かけるのが、おそらく「の」。

中国語なら「的」が日本語の「の」に近い助詞なのですが、中国語の文でも「的」だけ「の」という日本語に変えて使われていることが非常に多いのです。

 

 

これ、台湾でお正月に使われる飾りなのですが、縁起のいい言葉や願いが書かれています。右から左の「全村の希望」は一瞬、日本語のように思えますが中国語です。

 

その後の学習のながれ

 

・あいさつや自己紹介など簡単な文型から学習をスタートする

・初級レベルの文法と語彙をマスターすれば、ネイティブと2往復ぐらいの会話が可能

 になる(もっとできるようになる人もいますが)。

・自分の意志を伝えたり、道順などを聞いたりできるようになるが、相手が何を言って

 いるのか分からなくなってショックを受ける。

 

ですが、この流れの人も多いです。ですが、初級レベルなのに、妙にネットスラングや流行語を知っている学生、教えてないことまで知っている学生がいます。

 

この前担当した初級クラス(可能形を勉強するぐらい)の学生が「長芋も好きです。」

というので、「おいしいですよね〜」と返事した後に、

「ん?長芋って教えてないな。なんで知ってるのかな😅」と思いました。たぶん、上級レベルでも知らない人は知らない語彙です。

 

なんでそんな学生がいるのか・・・

 

独特な学習法

おそらく、冒頭で述べた「効果がないと思っていた」学習法が台湾の人には効果的面だということです。それは、

 

ドラマやバラエティー、ゲームで語学を身につける

 

よく、「週末、日本語を勉強しましたか?」と聞くと、「テレビを見ました。」とか「ドラマを(母語の字幕をつけて)見ました。」という人がいます。

 

これ、上級になってからならともかく、中級以下にはあまりおすすめできません。なぜなら、普通に母語の字幕を見てドラマや番組を楽しんでしまうから🤣🤣

 

これは、イギリスやアメリカの映画、ドラマが好きな人は身に覚えがあると思います。私たち(それとももしかして私だけ?!)日本人はどれだけ熱心にマーベルやハリポタを見ても、英語が上達したという経験はあまりないのではないでしょうか。

 

ところが台湾の人は授業中に何かの文型や語彙を紹介すると、

「それ!ドラマで聞きました。えーっと・・・」と思い出しながら暗記しているセリフを言ったりします。

 

ドラマだけでなく、歌の歌詞などでも「それ、○○さんの△△っていう歌で聞きました」と言われて、慌てて歌詞を調べたら本当にその文型が使われていたということも多々ありました😅💦

 

まとめ

ただドラマを見たり歌を聞いただけで覚えられるかなあと今でも懐疑的なのですが、ドラマで日本語を覚えたというお医者さんに診察をしてもらったこともあるので、侮れません。

もうちょっと真剣に(?)英語や中国語のドラマを見れば、語学力がアップするかもしれません。