台湾へ移住して日本語教師

2018年から台湾で日本語教師をしています。

ブヌン族の村を訪ねて思ったこと。

2日にわたって、台東のブヌン族の村を訪れた記事を書きました。面白い体験をいろいろさせてもらいましたが、考えさせられたことも多数でした。

 

村を守った村長

私たちが今回訪れた村は、おそらく観光客向けにキッチンや炭火焼き体験ができるところが整備されていました。

その施設と山、すべてがその村のもののようなのですが…

 

中国語が全部わかったわけではないんですが、どうやら一度、どこかの会社が土地を買って太陽光パネルを設置しようとしたらしいのです(どこの国のどこの会社でしょうかね)。

 

もともと原住民にとって、日本時代も含め森を荒らされることは1番許せないこと。なので、その時も今の村長は「これはまずい!」と思い、友達、親戚、銀行、いろいろなところからお金をかき集めて2000万元(今なら9270万)で土地を買い取ったのだとか。

 

原住民の方の収入は台北などの都市部と比べると低く、しかも10年以上前の話なので村長は日本にも出稼ぎへ行ってなんとか借金を返したそうです。

 

週末はガイド、平日は学生

村の中を案内してくれた女の子とちょっとおしゃべりをする機会がありました。観光客を上手に先導して、しっかりした子でしたが、どうみても10代。

でもなぁと思って「大学生?」と聞いたら、笑って「中学生」との答えが返ってきました。

 

え!!と思って思わず「友達と遊ばないの?」と聞いてしまいました。

が、「うん。でも、先週はブヌン族の運動会があったから。」という答えが返ってきました。

 

台東のブヌン族が集まって運動会をするらしく、「ブヌン族だけなの?」と聞くと「アミ族とかは背が高くて手足も長いから勝てない」との答えが。

 

 

私が日本人だとわかると、「来年高校に行ったら日本語を勉強するの。」と言っていました。

 

部族の結束

村長が日本で働いていたというので、ちょっと日本語で話しました。

村長の娘さん2人は日本人と結婚して日本に住んでいるとのこと。でも、すごく寂しそうな顔でそう話してくれました。

 

村の中を案内してもらって、写真を撮らせてもらって、「あー、生活のためにこういうのやってるけど、本当はそっとしておいてほしいのかもなぁ」と思いました。

 

私たちは台東の村を訪れて「ブヌン族の生活を体験した」けれど、実際の現代のブヌン族の暮らしは全然違う暮らしなんだろうし、村長の娘のように遠くへ嫁いだ仲間、出稼ぎで海外へ行った仲間も多いんだろうなと思います。

 

それでも、ブヌン族だけの運動会があったり、中学生の女の子が仲間のお兄さんたちに守られながら働いているのをみて、部族の結束は堅そうだなと思いました。

 

煩わしいこともあるんだろうけど、長い時間引き継がれてきたお祭り、イベント、伝統が垣間見られました。

 

 

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