日本語だけに限らないんですが、語学は「使う」機会を作るのってとても大切です。
N2に合格したあとぐらいから
個人的な体感なので、別に根拠とかはないんですが、学生が日本語の学習を始めて大体N2に合格するぐらいになると頻繁に聞く悩みがこちら。
「会話が上手にならない。」
「N2もN1も勉強した文法は日常で使わないことが多い。」
これ、どちらもサラッと解決できない複雑な問題です。
会話が上手にならない
日本語母語話者でも「コミュ障」と悩む人がいるぐらいなので、日本語の会話は他の言語に比べてそもそも難易度が高いと思います。
授業をしていて「会話の勉強がしたい」という学生もいますが、「面接の会話」とか「買い物」とか場面を限定したとしても教科書通りに会話が進むことはありえません。
かといって、「じゃあ、先生と自由に話して会話練習したいです。」となっても相手が教師の場合、学生の発音の癖を知っていたりするので、練習相手としては私はおすすめしません。
台湾は日本人観光客が多いのだから、道を歩いていて「困っていそう」な日本人を見かけたらガンガン話しかけることを勧めているのですが、実践する学生は多くありません。
N2もN1も勉強した文法は日常で使わないことが多い
これも日本語がやや特殊で、「書き言葉」と「話し言葉」が以前から明確に分かれていたせいじゃないかなと思います。
N2やN1で勉強する文法は
「〜にかこつけて」とか「〜に先立って」のような文法。
日常会話で「〜にかこつけて」が出てこないとは言えませんが、初級で勉強する
「〜してください。」「〜てもいいですか?」と比べたら頻度は下がります。
「〜に先立って」なんて何かの式や公演の始まりぐらいしか日本人だって聞かないし、なんなら1年に1度も自分の口から出ない文法です。
日本語が難しいのは、日常会話はN3までの文法でなんとなるのに、実際にはN2かN1レベルの語彙も日常会話に出てくるところかなと思います。
やっぱり「授業より友達との会話の方が勉強になる」と学生に言われるぐらい、学生を外の街に放り出すことが必要(荒治療)かなと思います。
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