先日ネットである九州の高校で外国人留学生が９割の学校があるというニュースを見て思ったことです。
高校から留学の罠
もう日本の進学指導から離れて5年経つので、もしかしたら制度が変わっているかもしれませんが、私が日本で教えていた時に何件かあったケースです。
学生は中学校卒業後の16歳から日本に留学し、日本の高校に通ったあと専門学校（私が教えていた学校）に進学。さらに大学への進学を目指しているという学生でした。
16歳から日本に住んでいるものの、日本後能力としてはあまり芳しくなく、本人も「留学ビザもらってバイト頑張りたい」と公言していました。
いろいろと思うところはありますが、本人が大学進学を望み、準備も自分で進めていたのでサポートをしていましたが、ある日血相を変えて事務室へ飛び込んできました。
「俺、ここ受けられないって言われたわ！！」
ん？？と思いつつ学生が受け取ったお知らせを見ると…
「外国人留学生入試は外国において学校教育を12年修了（あるいは見込み）の方を対象にしております。」という内容。
日本の高校を卒業しているその学生は外国での教育を9年（小学校〜中学校）しか受けていないことになります。
なので、大学へ行くためには「一般入試」「AO入試」など日本人の学生が受ける試験を受け、その学生が受けようとした大学では「学費3割減免」も受けられないとのことでした。
ちなみにその学生、「自分の国でも高校に通ってた！卒業した！！」という謎なことを言い出し、1週間後に卒業証明書を本国から取り寄せ提出したので、外国人入試を受けることができました。
本人のことを考えた？
高校から日本に留学する本人にもその家族にもいろいろな事情があるとは思いますが、学生と接していると、本人が熱望してという感じではありません。
外国人留学生を受け入れている学校にも日本語サポートをしに行ったことがありますが、日本の高校も留学生を歓迎している感じではありません（どちらかというと、面倒、迷惑そう）。
本人以外の周りの大人たち、本人のこと考えた？と何度も思いました。
16歳から1人で外国へ行って、歓迎されてない空気の中バイトに励んで伸ばせるだけ留学ビザを伸ばす。
日本は留学生に週20時間までのアルバイトを認めていますが（そしてそれが労働力になっていますが）、反対に日本人が留学生たちの国へ留学するとバイトはできません。
日本も留学生にバイトを認めるのをやめたら？と思いますが、おそらくその場合留学生は激減します。
九州の高校に通う留学生は金銭的に恵まれた家庭の人たちに見えたので、バイト漬けにはならないと思いますが、やっぱり本人のことを周りの大人は考えてないんじゃないかなぁという気がしました。
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