初級前期の学生がつまづくポイントといえば「て形」じゃないかと思いますが、初級後期の学生は「使役(〜させる)」と自他動詞かなぁと個人的には思います。
自他動詞
日本語には自動詞と他動詞があって、しかも「開ける・開く」のように似たような形のペアになっているタイプと、「行く(自動詞)・食べる(他動詞)」みたいにペアがないタイプがあります。
台湾の学生はこの自他動詞が苦手な人が多く、N1に合格するレベルになっても間違えることがあります。
私は動詞の前の名詞に「を」がつくのは他動詞、そうではないのは自動詞だよ、と最初は教えて、動詞を導入するたびに「自動詞?他動詞?」と確認するようにしています。
慣れてくると間違えずにスイスイ答えられるようになりますが、自分で自由に文を作るとやっぱり間違えることがあるので、中国語母語話者にとってはかなり難易度が高いのだと思います。
使役をやったらパニック
学生がなんとか自他動詞に慣れてきた頃、学生をさらに困らせるのが使役です。
例えば
「学生が走る。」という自動詞を使った能動文。
これを使役形にすると…
「学生を走らせる。」になります。
教える側は口を酸っぱくして「を」は「他動詞」と刷り込みをしてきたのに、使役になった途端、「学生の後ろはをになるよ。」と言い出します。
さらにさらに
「学生を走らせる」に場所が加わると…
「学生に校庭を走らせる。」になります。
さっきは「学生」の後ろは「を」だったのに、場所が入ったら「に」になります。
これは他動詞の能動文を使役形にしたときと全く同じ形。
「子どもが野菜を食べる。」(能動文)
「子どもに野菜を食べさせる。」(使役文)
でも学生が1番パニックになるのは、日本人が普段使う使役形は「強制」ではなく「放任」や「許可」だからかなと思います。
「かわいい子には旅をさせよ。」とか「熱がある学生を帰らせる」とか。
そもそも台湾の人が日常会話で使役形を使っているのをほぼ耳にしない気がします。
「荷物置かせて」は「謝謝你幫我放」(直訳なら置くのを手伝ってくれてありがとう)
みたいに使役を使わなかったり。
先生や学校の話の時は使役が出てくるのかも?
日本人は定型文のように使役を使うけれど‥なんでだろう??
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